PANASKY mark 6 (SKYELITE 6) の ページ
Panasky mark 6(以下、パナ6と言う。後に、外部FM変調器(SKYMATWYF\12.500)を追加できるようになり、SKYELITE 6 (¥36,900)と改名されスカ6と称せられた。)は1960年代の末期から1970年代の初期まで、井上電機(現ICOM)のFDAM3(\28,500)と6mAMの黄金時代を築いた名機であった。
製造会社は日新電子株式会社(本社 東京都港区)で、ほかに2mFM機(PANASKYmark2F:Final 6360 ¥39.500)を生産したが、パナ6ほど売れなかった。姉妹機にはPanasky mark10(28MHz AMトランシーバ )があった。当時、TRIO(現KENWOOD)のTR1000、井上電機のFDAM2など、殆どの6m機は XTALの変更による送信周波数の切替えを採用していた。 徐々に送受信ともVFOの機器が現れ、価格とあわせてアマチュアの入門機として人気があった。
後に、井上電機のIC71(初の送受1VFOの10W、TR終段機)が発売されるまで、50MHz AM・10W機ではパナ6の独断場であった。

パナ6の特徴
1.受信部初段にニュービスタ管(超小型真空管)を使用し、低雑音・高安定であった。
2.電源部にDC−DCコンバータを内蔵し、AC・DC兼用機であった。
3.水晶発振(8MHz帯・FT243)とVFOの切替えが可能で、50〜52.5MHzまで 高出力であった。(当時、TR終段のFDAM3は51MHzを越えると出力が急激に低下し、VKとの52MHzでの交信には再調整が必要であった。)

しかし、送信VFO(12.5MHz帯)はかなり安定であったが、受信VFO(44MHz帯)は不安定で、送信から受信に移ると周波数つまみで再TUNINGをすることは当たり前であった。したがって、当時は送受の周波数がずれてQSOしていることも多く、ラグチューしている間に100kHz程度動いていく等はよくある話であった。したがって、バンドエッジでの運用は殆どなく、50.5近辺での運用が一般的であった。

回路構成

受信系:高周波増幅は前出の6CW4、6GH8の3極管部のハートレー発振の第1局発で
44.225〜46.755MHzを発振し、6GH8の5極管部で周波数変換し5745MHzの1st IFに変換する。6AN8の3極管部で6.2MHzのXTALを発振し、5極管部で455kHzに変換する。次に6AN8の5極管部と6BA6で増幅し、1N60で検波し、低周波増幅する。(公称感度 1μV以下 (S+N)/N:10dBの時))送信系:6GH8の5極管部で内蔵VFOを12.5〜13.125MHzで、XTALは8.333〜8.75MHzで発振し、6GH8の3極管部で緩衝増幅し、6AW8Aの3極管部で2又は3逓倍し 25〜26.25MHzとする。6AW8Aの5極管部で2逓倍し、終段の2E26をドライブする。終段の2E26はプレート・スクリーングリッド同時変調でAM変調され、πマッチ回路、送受切替えリレー、スプリアスフィルタを通って出力される。(公称出力:10W 終段電圧 240V、20W 、出力インピーダンス 45〜90Ω不平衡) 低周波増幅変調部:マイク入力は受信IF増幅の6AN8の3極管部で増幅し、6GW8の3極管部で電圧増幅し、もう一つの6GW8の3極管部で位相反転し、6GW8の5極管部のPUSHPULLで増幅され、変調兼受信出力トランスを通り、終段を変調する。受信出力もほぼ同様の経路でスピーカをドライブする。

SKYELITE 6 の PANEL

SKYELITE 6 の部品配置(TOP VIEW)

SKYELITE 6 の部品配置(BOTTOM VIEW)

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最終更新 2000年4月30日