5ele CQの課題

8. 5ele CQの課題      

 5ele CQアンテナの空中線パターンとVSWRを以下に再度示します。アンテナは、4ele HB9CVよりは確かにシャープです。取付けた高さは同じです。周囲環境と空中線の形式の違いからハイトパターンが異なりますので単純には比較はできません。測定はHB9CVと同じ条件と言え、CQは測定用空中線を棒で突き上げてハイトパターンを確認していません。ただ、HB9CVと同じ位置に測定用空中線をあげて測ったに過ぎません。VSWRは空中線直下でアンテナアナライザを用いて調整した後、シャック内のSWRメータで同軸ケーブル(10D2V,約20m、損失約0.4dB)を接続して測定しています。この際、同軸ケーブルを約1m延ばしてVSWRに大きな変化の無いことは確認しています。また、RETURN LOSSが同軸の損失分0.8dB改善されて見えることは無視しています。(VSWR1.5の時、RETURN LOSSは約14dBであり、0.8dBは十分無視し得る値と判断しました。
 JA1AEA 鈴木 肇OMの著書「キュービカル・クワッド改訂版(CQ出版)」P52 第25図と当局の作成した5eleキュビカル・クワッド(ここではじめてキュビカルでなく、キュービカル・クワッドであることに気がつきました。)のVSWR特性が、リフレクター・スタブ長すぎの状態に近似しています。空中線水平面パターンも周波数の低い領域でFB比が改善されており、これも同じ参考文献の同図と近似しているように思います。そこそこの性能となったアンテナを再調整するのは、勇気が少々要りますが、リフレクターの再調整に挑む必要があるようです。

 上記の宣言どおり、レフレクターの調整を行いました。結果は案の定、2ndリフレクターは機能してい無いことが判明致しました。なんと2ndリフレクターが無いほうが後方からの電波が弱いのです。2ndリフレクターのショートスタブを取り外し、1stリフレクターのスタブを調整しバックからの電波が最も弱くなる位置に調整しました。その後、2ndリフレクターのショートスタブを着け、調整しましたが最良のポイントが見つからず、2ndリフレクターの長さを60cm長くしました。この状態で空中線パターンを測定し、FB比は20dBminとなりました。しかし、まだまだです。FB比の目標値をここで、10dBupの30dBに設定しようとまたまた高望みをしてしまいました。('99.5.23 追記)

1stリフレクターの長さは調整結果、輻射器の1.032倍の長さになりました。同じ比率で2ndレフレクターの長さを決定するとループ長は6587mm、スタブ長366mmとなります。今の状態でも風が吹くとVSWRがふらつく傾向にあります。今以上に長くするのは賢明では無いように思います。
次の機会に2ndリフレクターを張りなおすことにしました。('99.5.24追記)

2ndリフレクターのワイヤー長を6330mm、スタブ長さ330mmとしました。ただ、まだ特性がはかれていませんので結果はわかりません。兎に角、5月29日はEs & スキャタで馬鹿開けでアンテナ調整なんてやってられなかったもので・・・・・・  (’99.5.30追記)

 

 5ele CQのアンテナパターン VS 周波数


 


最終修正日: 99/05/24