5ele CQのアンテナパターン

 

 6. 5ele CQのアンテナパターン     

 HB9CVの空中線パターンと同様に測定しました。アンテナは、HB9CVを撤去した後に取付けました。取付けた高さは2階の屋根の上から約3mの高さです。周囲環境はHB9CVのパターンの項目を参照願います。測定はHB9CVと同じ条件です。グラフの上方向が北(0°)方向、測定周波数は50.3MHzです。グラフの目盛は5dB刻みです。ビームの電力半値角は約50°、FB比は16dBでした。4ele HB9CVよりビーム半値幅は約10°、FB比は4dB改善できました。160°方向のディップと330°方向のサイドローブの盛り上がりは南方向の山(約50m)と東方向の山(約200m)の影響かと思われます。メーカ製のオープンサイトでの測定値ではなく、一般住宅地での実運用環境(当局のロケーション)であることを考えると概ねこんなものかと満足しています。ただ、ダブルリフレクタとしてはバックの切れの悪さが気に掛かります。垂直パターンがどうなっているのか解かりませんが、ビーム幅から12dBi以上はあるとのじゃないかと思います。(希望的数値ですが・・・・・Hi)

 利得については、現在再検討中です。このアンテナを取り外して校正用にダイポールアンテナをあげれば比較検討できるのですが、8ele CQとして完成した後にルーフタワーへ載せかえる予定ですので、できればその時にしようと考えています。従って、5ele CQの利得はこれ以上測れないかも知れません。

 5ele CQのアンテナパターン VS 周波数

 現在の状態で、従来のHB9CVよりも改善されたのですが、ダブルリフレクタのキュビカルクワッドにしては、バックの切れがあまり良くありません。VSWRも周波数のバンドの下限あたりが良いこともあり周波数を変えて、アンテナパターンを測ることにしました。結果は下図の通りです。ビーム半値幅は周波数に依存していないようです。サイドの切れとバックは微妙に変化していますが、なんとなく周波数の低いほうが良さそうに感じます。



  問題は、スタブの長さです。50MHzのスタブが30cmは少し長い気がします。
実はあまり公表したくない未調整時のハターンを次に示します。ビームアンテナには程遠い状態です。元々、クワッドを被覆電線で作ったのですから、文献のデータをそのまま使えるわけでもなくエイヤーの掛け声で短縮率97%として計算しました。しかし、テフロンの被覆が薄い事もあったのか??その分短くなってしまいました。そのしわ寄せか?スタブが長くなっています。これが風が強いと揺れるのか、エレメントが揺れているのかもしれませんが受信信号にフェージングがかかってしまいます。

未調整の5ele CQのパターン??

  これは、余り公表したくないビームアンテナとは程遠いパターンです。しかし、2階の屋根の上に上げた状態で屋根から輻射器のエレメント長、スタブ、マッチングを調整し、調整しパターンとVSWRを調整することで何とか現状までの性能と致しました。ここまでに、三つ巴の七転八倒を数回繰り返しましたことを付記しておきます。


最終修正日: 99/05/15